季節は梅雨ということで、いままでエブリスタで上げておりました 雨にちなんだ物語 を集め、雨のBL短編集を作りました。
内容はエブリスタに投稿していた短編8話と、前回のブログ【2020春のエアJ庭】で掲載した試し読み『龍神と選ばれた花嫁』の完結版。短編集の一話目に掲載している『幸せのオムライス』のちょっぴりエッチな番外編書下ろし『幸せのオムライス~曽我部がストロングスケベな件について』の合計10話の収録。全279ページになっております。
エブリスタからの作品も推敲をしてありますので、よりレベルアップした楽しめる物語になっています。
~掲載作品のご紹介~
<第一話 幸せのオムライス>
商店街にある洋食屋。 ある台風の日に現れたのは、毎日はんで押したようにオムライスを注文する愛想のない常連客。
他に客は来ない。濡れネズミの常連客に店主はシャワーを勧めた。
<第二話 雨と珈琲屋>
静かにしっとり降る雨。ひとりの部屋。 どことなく憂鬱で、消えてしまいそうなこんな日には異世界への扉が開く。
幻想と現実の狭間で知ったのは一歩踏み出せば世界が広がることと、いつも近くにいた大切な存在。
<第三話 やさしい男>
人って見た目だけじゃ判断できない。第一印象が最悪だったのなら尚更。 恋に落ちるのに時間はいらない。
深夜のファミレスでお客の男性を好きになっちゃうバイト君のセンシティブストーリー。
<第四話 時が止まったままの靴屋>
おぼっちゃまでゆとり世代ど真ん中の俊一が心惹かれたのは、靴職人で地味メガネの男性だった。
デートに誘うも素っ気ない彼に、俊一の興味はますます高まっていくのだが……。
頑なな想い人に頑張る意外に一途なおぼっちゃまの物語。
<第五話 幼馴染はお天気雨>
幼馴染という存在。揺るぎない関係に当然のように甘えてきた。
「オレさ…明日、告白するわ」
不動だったはずの幼馴染に対する気持ちが揺れ動く。
誰よりも君を知ってるから、大好きだから、もうちょっとこのまま手を繋いでいたい。
<第六話 龍神様と選ばれた花嫁>
小さな村で、日照りが続く。 長老は古の伝承にならい、龍神へ生贄となる花嫁を捧げることにした。
村一番の美肌を買われ、選ばれたのは十五歳の晴一。
神に慈愛を注がれる少年の運命は……。
<第七話 嵐の中の約束>
鷹城コーポレーションの青年社長、鷹城翔吾は、執事の奈良岡にずっと片思いをしている。翔吾が幼い頃、とんでもなく優しかった奈良岡は、いつの間にか鉄仮面の融通の利かない男になってしまった。それでも諦めがつかない恋。
<第八話 雨音に隠れ僕たちはキスをした>
放課後、ひょんなことで知り合うふたり。
誰もいない階段。運動部員の声がはるか遠くに聞こえる。
単調な雨の音は僕らの気配を隠し意識をぼやかしていく。
初めてのキスは気持よくて……。
「ぁ……あの、さ……もっと、してたいって言ったらどうする?」
<第九話 雨の中で>
雨が降ると君を思い出す。
「お前は俺といる方が素でいられるだろ?」
雨の中で激しく愛され、見透かされ、僕は逃げた。
リーマン同士のビターなラブストーリー。
<第十話 幸せのオムライス~曽我部がストロングスケベな件について>
おまけの番外編。書き下ろし。
思っていた感じと違うっ!?
あっ! と驚く、曽我部ストーカー疑惑&その正体にてんてこまい。
全十話、雨にまつわる短編集です。
『僕を支配していいのはあなただけ』に続き、この『あめものがたり』の表紙も自作しちゃいました。
始めは全身カットで柔らかな雨のもやの中に佇む男子の絵だったのですが、たろさんにキャラの表情が物憂げでいいからアップでいこう! とお褒めいただきクローズアップに変更しました。
雨の小さな白い雫と、タイトルはたろさんのアイデア。
よりキラキラと素敵な感じに仕上がり、大満足しております。
髪のいろが前回と被ってしまったのはちょっとアレですが、鮮やかな黄色の傘に淡い水色の背景にはこの色がいいなぁと思っています。
雨のBL短編集『あめものがたり』をどうぞよろしくお願いします。
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